北村慶著「大人の投資入門」はオススメ



北村慶著「大人の投資入門」を読んだ。前作「貧乏人のデイトレ金持ちのインベストメント」もなかなか良かったが今回はどうなのだろう?
本書の特徴は以下の通り:

  • 老後の生活必要資金額と公的年金受給額のギャップ(年金ギャップ)に焦点が当てられており、この年金ギャップを埋めることを長期投資(インベストメント)の目標に置いている。
  • 公的年金の運用方法を例にアセットアロケーションの基本をわかりやすく紹介している。
  • 各国の公的年金や大学資金のアセットアロケーションの比較が掲載されており、マニアにも楽しめるコンテンツがちりばめられている。
  • インデックスファンドやETFの具体的商品の最新販売状況が掲載されており、前作「貧乏人のデイトレ金持ちのインベストメント」よりも実践的な情報が多く含まれている。

本書を読んでいて一番感心したのは、日本人の思考プロセスをよく分析し、日本人にとって説得力のある論理と事例を展開していることだ。前作「貧乏人のデイトレ金持ちのインベストメント」と入れ替えでオススメの資産運用本ベスト5に追加したいと思う。

ただ、以下の点は、ちょっと不可解だった。

  • 公的年金のアロケーションと自ら作るアセットアロケーションを単純加算で考えているが、「現役と退職者の人口バランス」「税金の投入額」「運用益」で将来の支払額が決定する賦課方式である公的年金のアロケーションを単純加算しても意味がない。
  • すべての資産を国内株式と外国株式に分散することを単純化して提案しているが、個々人のリスク許容度を考慮しないのは、ちょっと危険だ。
  • 外国株式と国内株式の配分を世界の市場規模通り85:15にせず、50:50にすることを提案しており、その理由として「日本経済に応援したいという筆者の思い」としているが、ちょっと強引である。

北村慶著「大人の投資入門」をアマゾンで購入

関連記事:
・アセットアロケーションの基本
・公的年金への誤解

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  • 2008/01/23 12:00 PM
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