オフショアファンド投資は有利か〜日本の居住者である限りメリットはない

読者の方から「最近耳にするオフショアファンドについてなのですが、ヘッジファンドやミューチュアルファンドとは違うのでしょうか?」という質問を頂いたので、さっそく考えてみたいと思う。
まず、オフショアファンドとは、ケイマン諸島やルクセンブルク、香港、マン島など租税回避地(タックスヘイブン)に本拠地を置くファンドのことを指す。日本の居住者が購入する場合は、日本の所得税は課税されるので、非居住者にならない限り、投資家への租税は回避されない。

ミューチャルファンドとは、日本での投資信託商品と考えて良く、正確に言うとオープンエンド型の会社型投信で、株式と債券、通貨などの現物買いを基本とするファンドだ。ヘッジファンドは、株式、債券、通貨、商品、不動産などの現物買い、現物売りを組み合わせた手法で投資を行うファンドである。

質問への回答に戻ると、オフショアファンドの中に、ヘッジファンドもあればミューチュアルファンドもある、ということになる。ただ、一部の資産家を除いてオフショアファンドに投資するメリットはほとんどない。その理由は以下の通りだ。

  • 投資先は基本的に、株式、債券、通貨、商品、不動産などの現物買い現物売りの組み合わせでしかない。これは国内だろうがオフショアだろうが変わりはない(唯一の違いは国内で販売されているヘッジファンドはレバレッジが制限されているということ)。
  • 投資先に違いがないにもかかわらず、オフショアファンドを買うためには、海外での口座作成や海外送金など、手数料が多くかかる。また送金や所得申告の手続きも複雑になる。これらの高い手数料と手間をかけて国内で投資するリターンを上回るには、相当巨額な資金が必要である。
  • 一部で、大増税や預金封鎖対策にオフショアファンドへの投資が紹介されているが、海外送金は当局に申告されており、所得は申告する義務がある。これは日本の非居住者にならない限り、合法的に回避できるものではない。

関連記事:
・パーマネント・トラベラーに必要な資産額は?

コメント
迅速すぎるくらいの即答に心より感謝いたします。

要するに オフショアという場所において運営されている「地域」によるカテゴリー分けになるのですね。

確かにトータルで考えた場合では結局はコストの面でマイナスになってしまうのかもしれませんね。

いや、なぜオフショアに興味をもったのかというと
大増税や預金封鎖対策にオフショアファンドへの投資
という観点からではなく、ある大手銀行のオフショア支店の
HPで販売されているファンドをみると、購入者の国によって
買える場合と買えない場合ということを知ったからです。
特にアメリカ居住者が購入できないというのには驚きだったもので。
で、質問させていただくにいたりました。

ご返答ほんとうにありがとうございました。

  • hiro
  • 2005/12/27 9:41 PM
TBありがとうございました
あれ、物価連動国際に関する記事が無くなっているのでこちらで指摘しておくと、CPI連動なので明らかにMMFとは異なるものですよ
  • 2005/12/28 12:28 AM
すみません。物価変動債と変動利付債を混同していたため、一旦削除しました。物価変動債は、利子が変動するのではなく、元本部分が消費者物価に比例して変動する債券でした。
  • Yuki
  • 2005/12/28 12:32 AM
あー、なるほど

http://202.211.150.122/dkaStatic/fundPdf/04_390060.pdf
この目論見書の5ページ目あたりが分かりやすい説明ですよね

サイト応援しているので頑張ってくださいな〜ノノ
  • 2005/12/28 12:36 AM
ありがとうございます。

物価連動債は、消費者物価が下がれば元本が減少するわけで、このファンドは投資のタイミングが非常に難しいですね。基本的に利率低いし。長期投資を基本としている私は買う気にはなれませんが・・・
  • Yuki
  • 2005/12/28 12:51 AM
TB感謝いたしております。
オフショアファンドの記述、大変参考になりました。
現在長期対応のアセットロケーション構築中ですので、今後も参考にさせて頂きます。
もう少し早くこのサイトを知りたかったです。
10月はじめにマン社のオフショアファンドを購入したばかりでしたので・・・。
確か、オフショアファンドの代行手続きで、54000強かかりました。未だに書類の写真が不鮮明とかで書類の再提出が来ていますので、自分ではできなかったとは思いますが、ちょっと早まった気がします。
  • sachi
  • 2006/01/05 10:11 AM
オフショアファンドを調べていて、このサイトを見つけました。
オフショアファンドにメリットは無いということですが、
少し、質問させてください。
税制、コストに関して言えばその通りだと思います。
しかし、日本で買えるファンドでオフショア地域にあるファンドより成績のいいファンドはあるのでしょうか?
もちろん、オフショアにもひどいファンドはあるでしょう
それにしても、日本のファンドよりオフショアファンドのほうが
成績が良さそうに思えるのは気のせいでしょうか?
もし日本にも優秀なファンドがあるなら投資したいです
  • hide
  • 2006/06/21 7:27 PM
hideさん

まず、ファンドというものは、直前の成績が良かったから今後も良い成績をあげることができるわけではありません。そんなバカな、と思われるかもしれません。しかし、これは研究者によってきちんと立証されていて、これまでの成績と将来の成績にまったく法則性がないことが明らかになっています。

また、ファンドには、ファンドマネージャーがある程度自由に運用するアクティブファンドと、市場の指数(例えば日経平均)の組み入れ銘柄と同じように投資するインデックスファンドがあります。しかし、半分以上のアクティブファンドが市場平均以下の運用しか行えていないことが明らかとなっています。

つまりプロが運用していても、これまでの成績は将来の成績と関係ないし、半分以上が平均以下の成績しか出せない世界なのです。これはオフショアだろうがオンショアだろうが同じです。

上記のことは山崎元さんというひとが書いた「投資バカにつける薬」という本に、詳しく載っているので、ぜひ読んでみてください。この本の概要は下記にもある程度載っています。

http://fund.jugem.jp/?eid=101
  • ゆうき
  • 2006/06/21 9:48 PM
ゆうき様、回答ありがとうございます。

直前の成績が良かったからといって、今後も成績が良いとは限らないというのは、私もその通りだと思います。
ですが、私は金融などに対して詳しいわけではないので、
過去何年かのリスク、リターンを参考にせざるを得ません。
そういったことを考慮すると、多少のコストを考えても
オフショアファンドを選んだほうが期待値が高くなってしまいます。
成績の良さそうなのがオフショア地域にあるというだけで、
オフショアにメリットがあるわけではないですが・・・

いずれにしましても、教えていただいた本を一度読んでみようと思います。
  • hide
  • 2006/06/22 8:44 AM
国内で販売されている投信にもかなり、オフショアファンドを母体としたものがあります。
そういったものは、たいていの場合、リターンから手数料として中抜きされています。
ほんのわずかに見えますが、毎年複利で利いてくるので馬鹿になりません。

オフショアファンドの魅力は、オフショアという環境ゆえに世界中から資金が集まり、非常に優良なファンドがたくさん組成されている点にあります。
タックスヘイブンなどというのは別次元の話です。
中身が同じようなものだからオフショアは意味ないといった方は、ファンドの比較検証をきちっとされた上でのご発言でしょうか?
NAVデータを追いかければ一目瞭然でしょう。

オフショアファンド購入に海外口座が必要などと書かれていますが、それは必須条件ではありません。
国内の銀行から送金して購入されている方もたくさんいらっしゃいます。
送金手数料を安く上げるテクニックはいくらでもあります。(そんなものは枝葉末節にすぎません)

マンのファンドの購入代行で54000円もかかったとありますが、ぼったくりですね。
購入するのに代行料金など一銭も必要なく、きちんとIFAがフォローします。

通常ファンド会社からエージェント権を得たIFAはファンド販売により、2〜4%のコミッションをファンド会社から得ます。それにより、稼いでいるわけで、普通なら、代行料金など必要ないはずですし、認証権もエージェントには付与されており、エージェントのサインで、パスポート認証も可能です。

マンのファンドは、あまりにも有名になったので、IFAの下請け、孫請けが大量に出回りました。
そういった人たちが、知識のない人を食い物にしているだけです。

ファンドの話題が出ると、株式ファンドの話を例にとられることが多く、アクティブファンドとインデックスファンドの比較といった話題に終始しますが、現在のオフショア商品はもう少しいろんなものがあります。
住宅ローン買取ファンド、養老保険売買、ストップロス付きエマージング株式、CTA、商品、破産債券取引、IPO、、、、、
こういったバリエーション豊かなファンドが一堂に会する世界であり、そういうものをうまく組み合わせることで、リスクとリターンをうまく制御することが可能です。

では、、、、、
  • TONE
  • 2006/10/18 10:04 PM
TONEさん

コメントありがとうございます。

「中身が同じようなものだからオフショアは意味ないといった方は、ファンドの比較検証をきちっとされた上でのご発言でしょうか?」

とのことですが、すべてのオフショアファンドとすべての国内ファンドを比較することは私には不可能ですので意味ある比較はしていません(もしそのようなデータがあれば教えていただきたいです)。いくつかのオフショアファンドをピックアップして、資産配分の似たような国内ファンドと比較して、オフショアの方が収益率が高い、と言うことは出来ますが、これは比較とは言えないでしょう。

私は、「すべての人にとってメリットがない」とは言っていません。中身を十分理解し、手間も惜しまず、十分な資産を持っている方にとっては、オフショアはひとつの選択肢であると思います。
  • ゆうき
  • 2006/10/18 11:09 PM
初めまして。

>ただ、一部の資産家を除いてオフショアファンドに投資するメリットはほとんどない。

なるほど、世の中そんな認識なんですね〜
魚は商店街の魚屋と築地の市場ではどちらが安く、種類があるでしょうか?

日本の会社で売っている外国ファンド等の目論見書は、日本語で書かれていますよね?
誰かがボランティアで無料で翻訳しているのでしょうか?

支払いは円でできる物が多いですよね?
運用はもちろんほとんど$です。
無料で両替されているのでしょうか?

利益は未定ですがコストは確定しています。
さて、どちらが有利でしょう?

また1000ドルから買えるファンドや、小額で毎月積み立てるプランもあるので、「十分な資産がある方にとっては」というのも正確ではありませんね。
>半分以上が平均以下の成績しか出せない世界なのです。これはオフショアだろうがオンショアだろうが同じです。

もう一つ、こちら。

オフショアは規制が少ないので、ファンドの本籍地が自然と集まるのは他投稿にあるとおりです。
よって、自然と競争の原理が働きます。
国債の買い手を確保するため、大きな制限がある国と比較すること自体が無意味です。
そんな場所では、平均以下の成績しか出せないファンドなんて、あっと言う間に淘汰されてしまいます。
分かりやすく、言葉を借りて説明しよう。

「魚を買うなら築地へ行け!」
コレは本当に正しいのかな?
半分正解、半分間違えと言う事。。。
自分が魚屋か料理屋をするくらい消費するなら築地に魚を仕入れに行ったほうがいいだろうが、夕食のおかずを買いに行くなら、わざわざ現地まで行く手間と時間を無駄にするよりも近所のスーパーで買ったほうが、節約になるということ。
意外と近所のスーパー(国内銀行や証券会社)には築地と同じ商品が少し名前を変えて入ってきてるし、コストも変わらないよw
魚を築地など現地で食ったほうが美味しいという「気分だけ」を楽しみたいのであれば別だが、投資は気分を楽しむ者じゃないからね。
実際にコストやラインナップ、prospectusを詳しく比べてごらん。。。
  • 2007/09/16 8:44 AM
追伸

誤字訂正
×投資は気分を楽しむ者じゃないからね。

○投資は気分を楽しむものじゃないからね。


それから、ついでに
>国債の買い手を確保するため、大きな制限がある国
についてちゃんとした根拠を聞きたいものだ。
「海外投資関係の業者が言っていたから。。。」というのはナシでねw
  • 2007/09/16 8:50 AM
>ファンドの本籍地が自然と集まるのは他投稿にあるとおりです。
>よって、自然と競争の原理が働きます。

大うそですね。
たとえば同じ国に籍を置く、アメリカで売られているファンドAと日本で売られているファンドBの間には競争はありません。
競争は複数の売り手と買い手がいる場で起きるのであって、登記上のファンドの籍がどこであるかとは関係ありません。

こんな基本的なことも理解していない人がメリットを強調しても説得力なんかありませんよ。
  • アルビレオ
  • 2007/09/17 3:55 AM
 だから=アメリカで売られてる物と
日本で売られてるもの?比較が違う
オフショワファンドなんですから
比較する対象はえげれすでしょ=
  • ぼん
  • 2008/05/20 7:53 AM
すみません。教えて頂きたいのですが…
世界の金融状況も随分変わってきましたが、現在でもオフショアファンドに
投資するメリットは無いものなのでしょうか?
  • 貧乏サラリーマン
  • 2010/09/25 7:07 PM
貧乏サラリーマン様

横レス失礼します。
逆に質問ですがなぜオフショアファンドなのでしょうか?FPI社のプレミアなんて恐ろしくて買えないですよ。

ただ不思議なことに「日本の投資信託は恐ろしく手数料が高い」とこき下ろす香港系、タイ系の自称(?)IFAに「ではお勧めのファンドは?」と聞くと必ずFPI社のプレミアが紹介されるんですよね。

  • よこやり
  • 2010/10/03 9:38 PM
ゆうきさんは、ご自分でオフショアファンドに投資されたことがないと見ますが、いかがでしょうか?現実にオフショアファンドでも、よくないものも沢山あります。日本という国は、金融について、鎖国に似ているぐらい海外からの情報が入ってきて降りませんと言うか、入らないように国がしているのです。シンガポールぐらいに行って勉強されたらどうですか。ブログを程度の低いものにしないでほしいものです。自分に都合が悪いものを消去するだけでは、進歩ありません。もう少しお勉強されて、やってください。クレームよりおねがいです。
  • heiwanoki
  • 2011/02/14 4:15 PM
ゆうきさん

こちら参考になると思っていますが
ゆうきさんのご意見を聞きたいです

「みんなの海外投資」大前研一
http://www.minkaigai.com/archives/1894

節税のためにオフショア(タックスヘイブンと呼ばれる地域)市場に資産が移ったり、外資ファンドに資金が集中してしまと日本経済が破綻するため、財務省や金融庁によって、オフショア市場や外資ファンドに対するリスクが盛んに協調され、国民に対して「手をださないように」啓蒙しているのである。


その他参考になるサイト

海外投資お役立ちガイド
http://invest.letstalk.jp/
  • オフショアファンド勉強中
  • 2011/06/07 7:06 PM
私は財務省や金融庁がそのような啓蒙をしている事実を知りませんが、仮に啓蒙しているとしても、オフショア投資と宣伝する商品には詐欺的なものも多く、詐欺の見分けがつかない人にオフショア投資が出来るとは思いませんので、リスクを強調することは妥当だと思います。
  • ゆうき
  • 2011/06/07 7:17 PM
どうも根本的にわかってない方が多いですね。問題はアセットアロケーション(簡単に言えばどこに投資するか)であって、ファンドマネージャーの優劣や手数料の高い安いは投資の成果を大きく左右することはないのですよ。自身が欲しい商品が国内にない場合はオフショアを利用すればいいだけです。国内外に存在する比較可能な商品ならパフォーマンスなんてどれも似たようなもんです。
  • 凡人
  • 2012/03/22 2:48 AM
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