アクティブETFは生まれるか〜米国の最新ETF事情

5月26日の朝日新聞に米国におけるETFの潮流について特集が組まれていた。特集の概要は以下の通り:
1. 米国における最初のETFは1993年に出たS&P500指数に連動するSPDRs(スパイダーズ)

2. ETFの資産規模は、2006年末で4225億ドル(約50兆円)。半分はダウ平均指数に連動するもの。残り半分は業種別指数やグローバルや地域の株式指数に連動するもの。

3. ETFの商品は以下のように多様化している。しかし、マーケットのごく一部の分野を取り上げる結果、流動性が不足するという懸念がある。
・コモディティETF「iシェアーズGSCIコモディティ・インデックスド・トラスト」:ゴールド万サックスの商品指数に連動
・ゴールドETF「iシェアーズCOMEXゴールド・トラスト」:金価格に連動
・レバレッジETF「ウルトラS&P500プロシェアーズ/ショートS&P500プロシェアーズ」など:ブルベア型ETFでそれぞれ指数の二倍の変動率
・高配当利回り株ETF「iシェアーズ・ダウ・ジョーンズ・セレクト・ビヴィデント・インデックス」:ダウ・ジョーンズ・トータル・マーケット・インデックスのなかから高配当利回り株100銘柄を選択
・テクニカル指標に基づくETF「パワーシェアーズDWAテクニカル・リーダーズ・ポートフォリオ」:テクニカル指標から見て市場のリーダーとなる銘柄に投資。3ヵ月後とにリバランス

4. いくつかのETFはアクティブ的要素を持っているが、現在のETFはすべてインデックスタイプのETF。その理由はアクティブだと透明性が低下する結果、市場価格と純資産に乖離が大きくなるとの懸念から。しかし、最近、証券取引委員会(SEC)がアクティブETFを認可する日も近いと言われている。

* * *

日本でも急速に海外ETFの種類が拡大しており、証券取引所のルール改定や業務提携によるETF相互上場も検討されている。近い未来、これらの課題は、日本でも議論されるのではないかと思う。

関連記事:
・日本における海外ETFの歴史(創成期)

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