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金融庁は本当に個人投資家の味方なのか?〜的外れな匿名銀行員の金融庁批判記事

ZUU Onlineに「【或る銀行員の独白】金融行政の強烈な違和感 金融庁は本当に「個人投資家の味方」なのか?」と題する記事が掲載された。

この記事の不思議なところは、一見して金融庁を批判しているかに見えて、メインの批判の矛先が金融庁ではないところだ。

例えば「運用しなければ、老後の資金が枯渇してしまう。そんな社会こそ問題」「運用したくない人であっても、資産形成ができる社会の仕組み、富の分配についての社会構造が必要」と指摘している。しかし、年金制度をはじめとする社会保障制度の管轄は厚生労働省である。ちなみに、年金制度は運用によって支えられており、税による再配分だけで社会保障制度を成立させるのは現実的ではないだろう。

また、「現在のようなマイナス金利下ではまともな金融商品を提供すること自体が困難だ。定期預金ではまったく金利は付かないし、国債などにおいても同様にそこから金利を得ることは困難である。」とマイナス金利政策を批判しているが、通貨政策を管轄しているのは日本銀行だ。であるからこそ、預金に張り付いている個人金融資産をグローバルな分散投資に振り向ける必要があるのではないかと思うが・・・

さらに、「本来であれば、このタイミングで財政再建をきっちりと実現しなければならないにもかかわらず、国の散財はとどまることを知らない」と財政政策についても批判しているが、財政政策について責任を持っているのは財務省である。ちなみに目下、財政支出は民間の需給ギャップを埋める重要な役割を果たしており、民間需要が依然として低い中で、財政支出を絞り込むことは、大量の失業者を生むことになるだろう。

極めつけは「目の敵にされている毎月分配型投信でも、実際に利益を出している人はいるのだ。たとえ、元本の切り崩しだと分かっていても、10年後の資産形成よりも来月の分配金を重視する人だっているのだ」と書いているところ。個人投資家が無知であることを開き直っているように見える。

最後に「金融庁は本当に個人投資家の味方なのか?」という疑問を投げかけているが、その直後に書かれているのは「本当の悪代官は金融機関ではなく、マイナス金利で「濡れ手で粟」の政府ではないのか」と、これまたダメ押しかの如く日銀と財務省批判で締めくくられている。やはり銀行員。悪いのは金融庁と書けない大人の事情があるのだろうか、それとも単に作文が不得意なだけなのか。

関連記事:
・金融庁が投資信託・一時払い生命保険販売の実態にするどい突っ込み


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