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債券投資の基本〜個人投資家が債券投資を行うための5ステップ

リスク許容度を下げるためには、債券投資を行うことが必要である。債券投資の投資方法についてまとめてみた。
ステップ1:債券投資の基本的な用語を理解する

・債券の価格には大きく分けて、債券発行時の「発行価格」、取引期間中の「取引価格」、償還時の「償還価格」がある。償還価格は発行時に決められた「元本+利子」であるが、取引期間中は債券価格が変動する(変動利付債の場合は利子も変動する)。
・取引価格が償還価格を上回る場合を「オーバーパー」、下回る場合を「アンダーパー」という。
・債券発行時に定められた利子の割合を「利率」という。一方、取引中に償還価格までに得られるキャッシュを年率に計算したもの「利回り」という。

ステップ2:債券価格がどのように変化するか理解する

・債券価格は元本と将来にわたる利子の合計を現在価値に置き換えたものである。
・多くの人がモノの値段が上昇すると予測している場合(つまりインフレ)、債券価格は低下し、利回りが上昇する。つまり債券価格はその通貨の期待インフレ率と反比例する。
・債券の利率は、発行体の信用度によって異なる。一般的に信用度が高いほど利率が低くなる。
・債券の利率は償還期間によって異なる。一般的に短期債券よりも長期債券の利率は高くなる。縦軸に利率、横軸に時間とするグラフを書くと急激な上り坂の後、ゆっくりとした上り坂の右肩上がりのカーブになる。これをイールドカーブという。
・しかし、短期金利が急激に下がることが予想されている場合、右肩下がりの逆イールドカーブが生まれることもある。

ステップ3:個人が債券投資をするときの税制を理解する

・債券には、元本に対して利子が積み上がる「利付債」と、利子を割り引いた価格で発効し、償還時に100%になる「割引債」があり、両者は債券としての性格はほとんど同じだが、税制が異なる(投資税制の基本参照)。
・個人投資家に人気の高い「個人向け国債」は、債券というよりも、政府が行っている変動利付定期預金と考えたほうが良いだろう。
・利付債の税金は、毎年利払日に支払われる利子に対して、20%の源泉分離課税が行われる。
・割引債の税金は国内か外国によって異なる。国内割引債は、発行時に18%の源泉分離課税、償還時・売却時の課税なし、となる。外国の割引債は発行時の課税はなく、償還時には雑所得として総合課税、途中売却時には譲渡所得として総合課税となる(ゼロクーポン債による節税法を参照)。

ステップ4:債券投資のタイミング

・利回りが低く債券価格が高いとき:短期債券(MMFなど)を多めに、長期債券は少なめに購入したほうが有利。
・利回りが高く債券価格が低いとき:短期債券を少なめに、長期債券は多めに購入したほうが有利。
・外国債の利付債を購入する場合は、利払日直後に購入すること。利払日前には経過利子が発生しており、個人投資家が購入する場合、税制上不利になる。

ステップ5:外国債券の注意点

・利率が高い外債(英ポンド、豪ドル、NZドルなど)はインフレ率に注意。いくら利率が高くても高いインフレが発生していれば、他の為替変動要因を除外して考えた場合、為替レートは円高になる。
・外国債券を購入する場合は、利付債よりも、割引債の方が税制上有利(詳しくはゼロクーポン債による節税法を参照)
・外国債券を購入する場合は多くの種類の既発債券を扱っている老舗の証券会社(野村、日興、大和など)のほうが便利。

関連記事:
・外債インデックスファンド・ボンドセレクトトラスト・ゼロクーポン債の比較
・ゼロクーポン債投資による節税法
・資産運用ノウハウのまとめ

コメント
 初めまして。私も投資に関するブログを開設しています。「債券」を検索してこのサイトを見つけたのですが、投資全般に目配りされた良いサイトですね。勉強になります。
 資産運用を語る上で、ほかに避けては通れないのが税金に関する問題だと思います。ぜひこれに関する記事を書いて頂けたらと思います。私はまだ税金については十分に理解しておらず、結局香港で投資することに決めました。
さっそくですが、税金について書いてみました。いかがでしょう?
  • 管理者
  • 2005/11/10 2:26 AM
はじめまして、tune と言います。
TBどうもありがとうございました。
ブログを拝見させて頂きましたが、参考になりました。
なかなか難しいですが、資産分散を考慮し、できるだけ客観的な投資を目指しています。
また、遊びにきます。
宜しくお願い致します。
  • tune
  • 2005/11/12 12:32 AM
ゆうきさま
いつも勉強させていただき感謝します。
さて、最近「ひまわり証券(http://sec.himawari-group.co.jp/)」を見ていたら、
債券先物という商品取引を目にしました。

なんとなく、他の先物と同様な性質であるのかなとは思うのですが、では、なぜ今までこのような商品はここ以外ではなかったのでしょうか?

また、小泉首相の「デフレ年内」発言は、量的緩和解除への牽制のように思われますが、このような発言を材料として債券先物市場の相場は変動するのでしょうか。

仮に量的緩和の解除が行われた場合、金利上昇、債券価格下落というシナリオになると思うのですが、債券先物ですとなんか「金利」は関係ないようにも思えるのですが。。。

質問が散乱してしまってすいません。
もしご存知であればご返答いただけると幸いです。
<(_ _)>
  • hiro
  • 2006/01/12 12:37 AM
ひろさん

債券先物については素人なので、他のサイトをご紹介します。

1.なぜ今まで債券先物はなかったのか?

私も、分からなかったので調べたところ、為替王さんが述べていました。
http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/archives/50319289.html

理由としては、1)最低取引金額が大きい。2)債券とか金利とか言われてもよくわからない。3)取引できる証券会社を知らない。とのことです。

2.小泉首相の「デフレ年内」発言は、量的緩和解除への牽制のように思われますが、このような発言を材料として債券先物市場の相場は変動するのでしょうか?

市場が投資家の期待で形成されている以上、要人発言は、織り込まれることもあるし、織り込まれないこともあります。なお、量的緩和については、山崎元のホンネの投資教室に詳しく書いてあります。

http://money.www.infoseek.co.jp/MnSpecial/yamazaki_column22_gwm.html

3.仮に量的緩和の解除が行われた場合、金利上昇、債券価格下落というシナリオになると思うのですが、債券先物ですとなんか「金利」は関係ないようにも思えるのですが。

同じく為替王さんの記事ですが、債券先物は先物価格に含まれているようです。
http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/archives/50321317.html
  • ゆうき
  • 2006/01/12 1:01 AM
ゆうきさま

わざわざ他のサイトを紹介していただきまことにありがとうございます。
m(_ _)m

やはり、先物、タネ銭が前提ということなのですね。
うーん、とても手が出せません(笑

ありがとうございました!
  • hiro
  • 2006/01/12 10:26 PM
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