新着記事/関連記事

アジアインフラ投資銀行(AIIB)の出資比率の試算〜韓国のシンクタンクが発表

韓国の政府系シンクタンクである対外経済政策研究院がAIIBの出資比率の試算を発表した。
報告書では、各国の出資比率を決定する要素として、各国の国内総生産(GDP)を60%、購買力平価(PPP)を40%という配分で考慮。以下の4シナリオを提示している。

  • アジア域内75%・域外25%でロシアを域外と想定
  • アジア域内70%・域外30%でロシアを域外と想定
  • アジア域内75%・域外25%でロシアを域内と想定
  • アジア域内70%・域外30%でロシアを域内と想定

各シナリオを統合した出資比率予測は以下の通り:

域内:
  • 中国:26.27%〜30.85%
  • インド:8.85%〜10.4%
  • インドネシア:3.40〜3.99%
  • 韓国:3.35%〜3.93%
  • オーストラリア:3.1%〜3.64%
  • トルコ:2.47%〜2.9%
  • サウジアラビア:2.45%〜2.88%
  • イラン:1.86%〜2.18%

域内または域外:
  • ロシア:2.79%〜6.58%

域外:
  • ドイツ:3.96%〜5.35%
  • フランス:2.91%〜3.94%
  • ブラジル:2.81%〜3.79%
  • イギリス:2.78%〜3.75%
  • イタリア:2.37%〜3.2%

一般的に、国際金融機関の発行する債券の格付けは出資国の格付けに左右される。世界銀行やアジア開発銀行の債券の格付けがトリプルAなのは、格付けの高い先進国の出資比率が高いからだ。

高い格付けを得られれば低い金利で資金調達できるため、貸出金利も低く抑えることができる。国際金融機関にとって高い格付けが取得できるかどうかは、その機関のビジネスモデルが成立するかどうかを決める重要な要素になる。

ロシア国債のS&P格付けはBB+で投資不適格なので、ロシアの出資比率を高めてもAIIBの資金調達が不利になるだけだ(主要国の国債格付けランキング参照)。資金調達の効率性を考えれば、ロシアを域外に入れて、域外の欧州の割合を増やしていくしかないだろう。

そのシナリオでもトリプルAの国の出資比率は14.98%、ダブルAの国の出資比率は31.48%なので、両者を足しても過半数に達していない。この出資比率でAIIBの債券がダブルAの格付けが取れるかどうかは怪しいところだ。

関連記事:
・アジアインフラ投資銀行(AIIB)参加が非効率な理由〜出資比率から考える債券格付け問題

コメント
コメントする




   

コメント欄の更新状況をRSSで通知する
この記事のトラックバックURL
トラックバック

サイト内検索

新着記事の通知

人気記事(はてなブックマーク数)

トピックス

最近のコメント

  • 金融庁へ「個人投資家からの税制改正要望」(NISA制度等)について意見を提出
    オーナーTH (08/09)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    ゆうき (06/08)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    オーナーTH (06/08)
  • メインの交通系ICカードをPasmo(ソラチカ)からSuica (ビューカード)に再移行
    ゆうき (06/04)
  • メインの交通系ICカードをPasmo(ソラチカ)からSuica (ビューカード)に再移行
    ハイマージェ (06/04)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    ゆうき (05/11)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    オーナーTH (05/11)
  • 2016年9月30日現在の妻のアセットアロケーション(資産配分)と投資商品
    ハイマージェ (04/25)
  • 非常用復水器(イソコン)の使用方法を知らなかった東京電力
    アルバートロンくん (04/13)
  • ジュニアNISAの利用者数が低迷〜ジュニアNISA制度の必要性を問う
    Bobおじさん (03/09)