2005.10.26 Wednesday
1. 外貨資産を持たないことがリスクだとしている点。まず投資用語としてのリスクとリターンの使い方が間違っている。わかりやすく言うと、リスクは「結果のばらつき」であり標準偏差で測るもの、リターンは「平均的に予想される利益」である。本書では、資産運用は購買力で考えるべきで、外貨資産を持たないことはインフレに対するリスクだろ言っているが、そもそも、リスクを計算するときに購買力価格を基準にはしないので、このような用語の使い方は間違っている。
2. 円安のときに、日々の生活における輸入物価が高騰するので、外貨を持つことで、このリスクを回避することができる、としているが、日本の場合、輸入はGDPの10%以下で、これは主要国の中で最も低い割合である。仮に、輸入品の価格が30%増加したとしても、経済全体で平均した物価上昇率は、3%程度にしかならず、その中で国産品で代替されたり、企業努力などで吸収されるので、実際は1〜2%しか上昇しないと言われている(詳しくは、吉本佳生著「金融広告を読め」)。したがって、外貨資産を持つ理由として、購買力の維持という考え方は論理的ではない。
3. 一定の期間おきに同じ商品を同額購入し続ける「ドルコスト平均法」が、結果的に購入価格を下げるとしている。しかし、ドルコスト平均法はある期間における平均価格で購入したのと同様であり、その期間においては、その平均価格よりも価格が高い期間と低い期間は、同じだけ存在するため、ドルコスト平均法が結果的に購入価格を下げる割合は50:50である(詳しくは、山崎元「お金を増やす本当の常識」)。ただ、株価投資の場合、ある程度上昇した段階で、マネー雑誌などが騒ぎ出すため、一般投資家が投資をしようと思うタイミングには、すでに平均価格より高い可能性が往々にしてあり、そういった投資家心理を逆手に取れば、ドルコスト平均法が、個人投資家にとって結果的に有利になる可能性はある。
関連記事:
・「内藤忍の資産設計塾・実践編」の問題点
・マネックス資産設計ファンドは買いか?
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3. 一定の期間おきに同じ商品を同額購入し続ける「ドルコスト平均法」が、結果的に購入価格を下げるとしている。しかし、ドルコスト平均法はある期間における平均価格で購入したのと同様であり、その期間においては、その平均価格よりも価格が高い期間と低い期間は、同じだけ存在するため、ドルコスト平均法が結果的に購入価格を下げる割合は50:50である(詳しくは、山崎元「お金を増やす本当の常識」)。ただ、株価投資の場合、ある程度上昇した段階で、マネー雑誌などが騒ぎ出すため、一般投資家が投資をしようと思うタイミングには、すでに平均価格より高い可能性が往々にしてあり、そういった投資家心理を逆手に取れば、ドルコスト平均法が、個人投資家にとって結果的に有利になる可能性はある。
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