新着記事/関連記事

東電のKDDI株売却は通信主権の危機なのか?

東京電力が約8%保有するKDDI株が早い段階で処分する方向で進められているとのこと(ロイター)。
記事によると、KDDI株の売却方法については以下の通り:

KDDI株の売却方法について下河辺委員長は、「(KDDIによる)自社株買いか、マーケットで買ってもらうにしても市場外でブロックトレードとか証券会社にセットしてもらうことしか考えられない」と述べた。

では誰がKDDI株を買おうとしているのか。経済産業省の強い斡旋で、住友商事がKDDI株取得に意欲を示しているとの指摘がある(日経ビジネス)。

KDDIが3617億円を投じて米投資会社リバティから国内ケーブルテレビ最大手、JCOMの株式37.8%全量を買い取ると発表したのが昨年1月。27.7%(当時)を保有していた住商はこれに対抗し、40%を上限とするJCOM株のTOB(株式公開買い付け)を実施する。KDDIの買収に関しては金融庁が33.3%以上の株式取得にはTOBを義務づける金融商品取引法に抵触すると指摘。KDDIは仕方なく超過分を売却、さらに数%分を管理信託にして持ち分を31.1%まで引き下げ、議決権を放棄したのだ。両社は表面上手打ちし、互いにJCOMに役員を派遣しているが、ポスト争いなどでつばぜり合いは続いている。こうした状況で住商が第3位株主となれば、KDDIはウエルカムとは言いがたいだろう。

一方、中国政府の後押しを受けて世界中の主要企業に買収攻勢をかけている中国企業などが高値での落札に乗り出し、将来的に日本の「通信主権」が脅かされる、という指摘もある(ZAKZAK):

実は、KDDIの大株主(上位10社)に名を連ねている安定株主は、京セラ、トヨタ自動車、東京電力、日本郵政共済組合の4社だけ。そして、この4社の保有株にKDDIが保有している自己株を加えた割合は33.48%に過ぎないのだ。仮に、友好的でない企業が東電保有のKDDI株を取得すると、KDDIは、安定株主が一致団結しても、全体の3分の1を必要とする拒否権を行使できなくなってしまう事情がある。換言すれば、東電保有のKDDI株の行方は、わが国第2位の通信会社が防衛策を失い、敵対的な買収から逃れられない危機を呼ぶ端緒になりかねない。

しかし、外為法では通信事業者における外国資本の割合は20%未満に制限されている。これは他の先進国もほぼ同様の規定だ(総務省資料)。大株主の比率だけで通信主権を懸念するのは、あまりに大げさではないかと思う。

関連記事:
・外国人の土地投資・土地所有は問題か?

コメント
コメントする




   

コメント欄の更新状況をRSSで通知する
この記事のトラックバックURL
トラックバック

サイト内検索

新着記事の通知

人気記事(はてなブックマーク数)

トピックス

最近のコメント

  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    ゆうき (06/08)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    オーナーTH (06/08)
  • メインの交通系ICカードをPasmo(ソラチカ)からSuica (ビューカード)に再移行
    ゆうき (06/04)
  • メインの交通系ICカードをPasmo(ソラチカ)からSuica (ビューカード)に再移行
    ハイマージェ (06/04)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    ゆうき (05/11)
  • 分譲マンションとねずみ講の共通点〜新規顧客を集めないと破たんするビジネスモデル
    オーナーTH (05/11)
  • 2016年9月30日現在の妻のアセットアロケーション(資産配分)と投資商品
    ハイマージェ (04/25)
  • 非常用復水器(イソコン)の使用方法を知らなかった東京電力
    アルバートロンくん (04/13)
  • ジュニアNISAの利用者数が低迷〜ジュニアNISA制度の必要性を問う
    Bobおじさん (03/09)
  • スーモの賃貸・購入比較の試算はアンフェアではないか?
    Willy (01/26)