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日本たばこ産業(JT)の政府保有株を売却すべき理由

政府が東日本大震災の復興財源を捻出するため、日本たばこ産業(JT)の政府保有株を売却する検討に入ったとのこと(共同通信)。
共同通信の記事によると、詳細は以下の通り:

「集中復興期間」である2015年度までの5年間で、JT株の政府の保有割合を現在の50%から、経営の重要案件で拒否権を確保できる約33%まで引き下げる案を軸に調整。合計6千億円程度の売却収入を見込む。ただ売却するには、政府に50%以上の出資を義務付けたJT法の改正が必要で、今後の与野党の調整が焦点となる。

政府が日本たばこ産業(JT)株を保有してきた理由について、ロイター記事によると以下の通り:

もともとJT法は国内葉たばこ農家の保護のために存在しており、JT以外のたばこ会社は日本国内に工場を持てない等の制約がかかる一方で、JTは割高な国内産葉たばこの全量買い取りを義務付けられている。あるアナリストによると、加工賃を含めた国内葉たばこの購入単価は1トンあたり200万円、輸入葉たばこは60万円だという。

しかし、昨年10月の大幅値上げによる需要減に対応して、JTは葉たばこ農家の廃作を募ることになった。廃作の農家に対しては、JTが10アールあたり28万円の協力金を支払うことになる。この10年間で葉たばこ耕作人員は半減しているという。葉たばこ農家の高齢化が進む中、震災で影響を受けた農家などが廃作に応じるなどして減少が加速すれば、葉たばこ農家保護の必要性も薄れてくる。

本記事のコメント欄には、以下の通り興味深い書き込みがある。

「葉たばこ」について簡単に輸入葉たばこが安いという安易な発想は止めて頂きたい。インドネシアや中国の「たばこ」は非常に安い。しかし品質はどうか。中国で販売されている「中華」という最高級ブランドはJTの「ピース」に似た味で価格は一箱1000円だ。海外から葉たばこを輸入して日本の「マイルドセブン」の味がだせるとは思えない。葉たばこを乾燥させる技術は想像以上に手間がかかる。

このような背景がある中で、葉たばこの内外価格差があるとしても、急激に輸入に置き換わるとは考えにくいのではないか。

さらに、ウィキペディアによると、近年、日本たばこ産業(JT)は、医療器具や医科向け医薬品、加工食品や清涼飲料水などの製造も手がけており事業範囲は拡大している。また、海外のたばこ会社の買収を積極的に進めており、グループの販売シェアは世界第3位とのこと。売上高における国内たばこ事業は、わずか31.1%とのこと。

他の農作物が自由化されている中で、葉たばこ農家だけを完全保護する理由もなくなっているし、世界第三位のたばこメーカーが日本国内のたばこ製造を独占する理由も見当たらないと思う。

関連記事:
・日本アルコール産業の政府保有株売却へ

コメント
jてゃ急激に国内の農家を切っています、平成に入ってから栽培面積が半分以上も減りました、

毎年700haほど栽培面積が縮小しています
このまま行けば20年後に名は区なります
  • きりん321
  • 2011/08/15 12:43 AM
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